相続時に不動産の調査・評価は必要か?
不動産を所有している方や、将来不動産を相続する予定の方は多いと思います。
相続が発生したとき、不動産の調査・評価はどの程度までする必要があるのでしょう。
そして、不動産調査や評価をすることによってどんなメリットがあるのか?
今回の記事では、相続時に不動産調査をする必要性とメリットについて書きたいと思います。
当事務所の調査・評価と一般的な調査の違い
相続時の不動産調査は、相続税申告が必要な場合と不要な場合で変わってきます。
- 登記事項証明書
- 登記事項証明書
- 公図
- 路線価
- その他の調査(青地or白地など)
相続税が掛からない多くの相続手続きでは、登記事項証明書(登記簿)の調査しかしません。
その土地の位置・評価額・その他調査(青地or白地など)をすることはありません。
登記事項証明書の情報さえあれば、相続登記(不動産の名義変更)ができるからです。
しかし、当事務所では全ての相続手続きにおいて、不動産の位置・概算評価・その土地の法的調査(道路・青地or白地など)を行っています。
どちらかというと不動産を査定するときに行う調査に近いです。
なぜ全ての相続手続きで調査をするのでしょう。
相続時に不動産を調査するメリット
1 今後の管理がラクになる
親から相続する不動産のことは、意外と知らないものです。
どこにあるの?
何㎡あるのかな?
売れるの?
税金はいくら払っているの?
知らないことだらけだと思います。
不動産を相続するということは、今後管理をしなければならないと言うことです。
位置・価格など、その土地のことをまとめておくだけでも、今後の管理がラクになります。
2 遺産分割の参考になる
遺産の分け方を決めるときに、「家を建てることができる土地」「売却できる土地」「1,000万相当の土地」
など相続する土地の希望がある場合もあります。
そんな時になんとなくで決めてしまうと、
せっかく相続したのに価値がなかった
家を建てようと思ったら建てられなかった
などトラブルになってしまうことがあります。
分け方を決める際にも、しっかり調査しておくことで後のトラブルを防ぐことができます。
3 次の相続対策ができる
不動産の評価額を知ることで、今回相続する不動産の大まかな金額(評価額)を知ることができます。
そこに自身の財産を足すことによって、相続後の自分の財産を知ることができます。
その額が分かれば相続税対策が必要か?も分かってきます。
それにより資産のバランスを取ることも可能ですし、生前贈与・土地活用など対策を行うことも可能になります。
相続時には、自分の財産の棚卸しも一緒にしてしまいましょう!
4 不動産の仕分けができる
相続する不動産の調査をおこなうと
- この土地は、残しておこう
- この土地は、手放したほうがいいかな
- 相続土地国庫帰属制度は使えるか?(土地の放棄)
- 有効活用は可能か?
など不動産を仕分けることができます。
管理(草刈り・メンテナンス等)が大変で税金の負担も重いようであれば、土地の処分や放棄(相続土地国庫帰属制度)の検討もした方が良いでしょう。
詳細な調査をすることで、これらの検討も可能になります。
不動産の調査のまとめ
不動産(土地)を持っていれば、勝手に資産価値が上がっていた時代はもう戻ってこないでしょう。
自分や家族にとって必要な土地を残し継承していくなど、不動産は断捨離する時代になったのです。
自分にとって必要な不動産を見つけ、継承していく第一歩が不動産調査(不動産一覧表)なのです。